米国商務省産業安全保障局 (BIS)のエンティティリストは、指定された品目の輸出、再輸出、および米国国内での移転に関して特定のライセンス要件が適用される個人、企業、政府機関、および住所の貿易制限リストです。
現在、子会社、親会社、兄弟会社は、リスト掲載事業体とは法的に区別されています。したがって、リスト掲載事業体に課せられ制限は、これらの子会社、親会社、兄弟会社には適用されいません。
BISは、リストに掲載されている事業体と密接に関連する事業体との取引において注意を払うよう推奨していますが、米国財務省外国資産管理局(OFAC)の50%ルールのように、こうした関係を明確に禁止しているわけではありません。しかし、明確な禁止規定がないことによって、輸出規制の回避につながっている可能性がありました。
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子会社の抜け穴をふさぐ
4月10日、トランプ大統領がBISの輸出管理次官に指名したランドン・ハイド氏は、エンティティリストの禁止事項のこの抜け穴をふさぐことを提案しました。
ハイド氏は米国上院の銀行・住宅・都市問題委員会での証言で、中国資本の企業であるDeepSeekが、米国の厳格な輸出規制にもかかわらず、マレーシアやシンガポールといった第三国を経由してNVIDIAの先端チップを入手した経緯について質問を受けました。ハイド氏は、子会社の抜け穴が問題の一因となっている可能性があると考えています。
「米国の技術を公然と、あるいは秘密裏に収集することに関して、地球上で中国共産党ほど洗練された主体は存在しない」とハイド氏は回答し、さらに、輸出管理の実効性を高めることを提案しました。
ハイド氏はエンティティリストに言及し、エンティティリスト掲載の事業体に適用される規制は当該事業体の子会社には適用されないため、企業は子会社を利用して規制対象品目を入手することができるという事実に言及しました。
そこで、ハイド氏はOFACと同様の方法で子会社をエンティティリストに含めることを提案しています。OFACの50%ルールでは、制裁対象者または制裁対象団体が50%以上を所有する事業体も制裁対象とみなされることが義務付けられています。
ハイド氏は、OFACの50%ルールに類似したアプローチを採用することは「比較的迅速に実行できるシンプルな解決策だ」「私たちはまさにこうした点について議論し、問題解決に向けて迅速に取り組んでいくつもりだ」と述べました。
4月16日、下院特別委員会は、 DeepSeekが米国のユーザーデータを中国共産党に密かに提供し、米国のAIモデルから違法に取得されたデータを使用してトレーニングされたとする報告書を発表しました。
報告書ではまた、DeepSeekが6万個以上のNVIDIA製チップを使用して開発されたと報じられており、これらのチップは米国の輸出規制を回避するために入手された可能性があると指摘されています。
5月初旬、上院銀行委員会はハイド氏のさらなる検討を上院本会議に提出しました。
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今後のエンティティリストの可能性
現政権の行動の速さとこの候補者の指名の今後を考えると、子会社を含むBISエンティティリストの変更が現実になる可能性が高い。
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